4.12.11

『蜜の競艶』 女性官能アンソロジー

吉沢華さんのを全部書いてしまおうと思っていたのですが、
さすがに4部作(勝手にいってます)の4作目ってちょっと飽きがでてしまって。
初めて読んだときはそりゃあもードキドキしたけど、今回4作連続で読み返したらね。
ちょっと、ぞんざいに書いてしまいそうで。


今日は女流アンソロジーシリーズのことを。

この『蜜の競艶』は著者陣が豪華で、みなさんタイプが違うものを書いているから、一通り読むと自分の好みを把握できてしまうんですね〜〜〜。え〜〜〜それくらいバラエティに富んでいるといっていいでしょうなぁ。月並みですが。

ラインナップはこちら。
岩井志麻子・菅野温子・鷹澤フブキ・内藤みか・黒沢美貴・南綾子・子母澤類・森奈津子
「人妻」などの制約などないアンソロジーなので、みなさんの、それぞれの個性がたった作品が多い。森奈津子さんははやり女性同士の官能だったりするし、岩井志麻子さんの語り口は、怪談のそれっぽい。菅野さんは男の人を菅野節でいい男に書いてるし、鷹澤さんのは女性上位だしね。
わたしがこの中で好きだったのは
●「快感人間ドック」鷹澤フブキ
女の人2人のじゃれ合い、男は玩具、みたいな扱いがツボにはいった。
●「海の匂い、波の音」黒沢美貴
思い出になぞらえて、切ない気持ちに官能をのせるなら黒沢さん! ラストの清々しさもいいです〜〜。
●「ひとりでさわって」南綾子
ひとりローター使いもおもしろい上に、あり得ないんだけど、こんなギリギリアウトな自慰プレイしてみたく思う。
●「スローな腰で抱いて」子母澤類
男のセックスの違い、ていうものを教えてくれる。これで抜かなかったけど、いい。

男性が興奮するために書かれたものよりも、そうじゃなさそうなのが好きなのかなーと自分の嗜好を思う。
でも、鷹澤さんのは、バッチリ男性向けの、イケイケな抜ける感じがよかったです。
ほんとに、この一冊で好みが分わかると思うなー。