6.12.11

『蜜妻乱れ咲く』 扇千里

ザ・寝取られ!!!!!! 

2009年、「NTR」一般的に認知された2009年に刊行された作品。
ちょうどAVでも、ジャンルとして寝取られ確立されたような?? そんな時期。ちょっとあやふやですが。

結婚10年、毎晩抱いてきた美しい妻に浮気を勧める夫。
ちょっと!! 毎日って!! でも、それだけセッ クスしてるからこそおかしく、新たな刺激が欲しくなってしまうってこと? セッ クスレス夫婦がカンフル剤的にスワッピングにいくとか、そうじゃないし、寝取られだけど、ハプニングバーとか、あやしいお店とかは一切でてこない。妻に寄ってきたきた男たちを利用する、夫の愛情過多ゆえ変態な夫婦の物語なのです。

ものすごい嫉妬心で、ものすごく興奮して、快楽がおおきなうねりとなって自分自身を犯す。その男性の血の滾る心の機敏など子細に書かれているのですが、この作品は今までの官能小説とは違ってて、う〜ん、一般的な小説っぽいというか、他の男性としているときの妻の心情などはわからないままなんですね。(※幻冬舎のこのレーベルではありがち)
夫の主観だけで一貫しているんです。
あ、でもラストの展開は、ああ〜官能小説だなぁってなってます。

夫の強い説得に応じて、好きでもない男に体を許すってどういうこと? って感じですが、わたしは寝取られ大歓迎ですぞ!!!! 
わたしの好きな男性が他の女性とするのをみると興奮する、というのではなくて、もし、仮にわたしの夫が寝取られ属性であったら、それは歓迎しますという意味ですね。だって色んな男性と関係がもてるじゃないですか、ラッキー! ってのではなくて、わたしのやってる姿をみて、わたしの好きな人が死ぬほど興奮する。そんな興奮するのみたら、わたしだって死ぬほど興奮する。どどどどどどどどざぶーん! と悦楽の大波にさらわれるに決まっています。
相手も興奮して、わたしもさらに興奮して、ますます気持ちよくなって快楽の倍々ゲーム?ってね。興奮の、合わせ鏡。

だけど実際にはこんなこと、あり得ないし難しいですよね。自分を男に置き換えるにその嫉妬心に打ち勝てる自信はないです。こんなの、夢物語がすぎます……。

しかし、この作品、カバーの内側の作家プロフィール欄には……
「一九六〇年代生まれの男女二人による共著。女性の視点からの取材を基に創作している。本作も実話も素材としており、登場人物は実在する」んだとの記述が!!!!
ファンタジーの仕掛けの一つかもしれないけど、どこまでが実話なのか気になる!



ちなみにこの小説、わたしはあまり濡れなかったけど、男の人はどうなんだか反応が知りたいです。