16.11.11

『隣人レイパー【歪愛の標的】』 夏月燐

「レイパー」って書いてあるけど、和姦ですわこれ。ほぼ和姦。
主人公が男性なんですが、レイプするのは幼なじみの隣のお姉さん。
タイトルはちと仰々しいけれど、中身はそれほどではないというフランス書院の典型の一つ。

でもね、自分の中に少しでもM属性がある女性は、読むとくらぁってきますよ。脳の奥がしびれるんです。
経験したことないはずの行為なのに、読むだけで快感が襲ってくるのは本当に官能小説ならでは。文中に「マゾ」って頻繁にでてくるけど、腕を拘束とかしちゃってるけど、みんなが憧れる(『an・an』調べ)ソフトSMどまりです。

心理学を学ぶ22歳の大学院生・修が隣人の25歳巨乳美女・香奈を何時間もかけて愛撫するわ、はめるわ、彼女とのエッチだけに本の半分以上を捧げている、ちょっと珍しい作品。その分、香奈がじわじわと、どこが、どんな風に、どうして感じてしまうのかをしつこく書いてあるんで、こっちにもじわじわきちゃう。
後半以降、香奈の妹、17歳の優奈がでてくるあたりから物語は終着へと向かうんですが、
この優奈の感じっぷりもすごくて、もう、この小説に出てくる姉妹の感じ方が自分に憑依してすごいことになります。読んでて喘ぎそうになるレベル。わたしだけでしょうか。
ゼッタイここに書いてある通りの愛撫とかされても、実際にはそこまで気持ちよくはならないはずなのに!! そんなにはめられたら痛くて泣くのに!! 官能小説マジック!!

オチでサブタイトルの【歪愛の標的】の真の意味がわかりますが、ふ〜んて感じ。でも、最後の最後の終わり方が、やはりフランス書院では珍しい終わり方でいい感じです。

こんなにいいと思うのに、アマゾンでは評価が低くてかわいそう。
男の人は好きじゃないのかな。主人公が絶倫だからかな。