タイトルからは察し得なかったけど、ハードすぎて濡れずに終わってしまったのは、大ベテラン先生であらせられる館淳一さんの『二十二歳の穢れ』。
これは先生が得意とするところのハードなSMもの。1996年に一度マドンナ社から刊行されていて、そのときのタイトルは『仮面の調教 女肉市場──下半身の品定め』だった(巻末に記載)。内容はこっちの方がめっちゃ忠実ですわ。
ものすごく責め&攻めがハードすぎて、痛そうで、泣いちゃいます。お尻も開発されちゃうし。
影のSM組織という非日常の世界をみてみたいとか、そういう人にはどうぞですな。
奴隷に対する命令の下し方とか、内容とか、非情で絶望感にみちているよ。
最近は主人公が性の経験を通して変わっていく〜ってのがみえるけど、90年代のはそんなことにはお構いなしな感じ。
そりゃ、奴隷前と奴隷後では人間が変わってしまうけどね。
あと、姉の弟に対する態度って、こんなもんだよね、というところに納得。
そしてこの小説。起承転結の、「転」のとこが爽快。ずーっとキツかったから、パァァッてなる。